2018.05.27

相手を大切にするためには、あえて相手のことを考えない時間を取ることも大事!という話。

こんばんは、ゾノ( @ozonosho )です。

1日1ブログチャレンジは今日で19日目!
今日はフリースクール『Riz』で初めての保護者向けセミナーを開催しました。

セミナーの後半には保護者それぞれの悩みをお話していただく時間があるのですが、そこで1人の保護者の方がお話してくれた内容が僕も過去に悩んだことだったので、今日はそのことについて書こうと思います。

大切な相手が苦しんでいるときに自分だけが楽しむのは悪いこと?

その保護者(母親)のお子さんは現在不登校。
子どもが不登校になりはじめた時期には学校に行ってほしいという気持ちもあったそうですが、「本人も学校に行きたいけど行けないんだ」ということが分かってからは無理に学校に戻そうという気持ちもなくなったとのこと。

とはいえ、母親として心配な気持ちが消えるわけではありません。

当たり前だけど、毎日子どものことを考えます。
部屋から一歩も出てこない日には「どう接したらこの子がすこしでも安心できるのか…。」と悩むし、子どもが「みんなと一緒に卒業したい」と望んでいるのを知っているからこそ「どこかのタイミングで学校に行くように働きかけたほうが一歩を踏み出せるんじゃないか…。」と悩むこともしばしば。

そんなことを毎日毎日ずーっと考えていると、当然ながら母親の気持ちも疲れてしまいます。

人は「自分ごと」であるほど、心を割くものだと思う。

今日相談してくれた母親は、このように子どものことを考え続ける日々を過ごすうちに自分の気持ちも疲れてしまったことを打ち明けてくれました。

本当は子どもに思いやりを持って接したいのに自分にも余裕がなくてそれができない。
「自分はキャパがないからいけないんだ。」「もっとキャパのある人間になりたい。」と話していました。

だけど、僕はそれは違うと思うんですよね。

これまで相談サイトの運営をつうじて数百人という悩み相談スタッフたちを見てきましたが、キャパの大小なんてものはみんなほとんど変わりないです。

人は「自分ごと」であるほど、心を割くものだと感じます。
自分にとって自分と同じぐらい大切な人が悩んでいるときには、誰だってメチャメチャ心配になるし余裕なんてなくなっちゃうもんです。

だから、誰かのことで自分の気持ちに余裕が無くなっちゃうというのはキャパが小さいんじゃなくて「それだけ相手のことを大切に想っているという証拠」だと思うんですよね。

では、そのうえで自分に余裕を持って相手を大切にするためにはどうすればいいのかというと、それはキャパを広げることではなく「溜めすぎないこと」なんじゃないかと思います。

相手を大切にするためには、あえて相手のことを考えない時間を取ることも大事。

誰だって自分に余裕がない状態で相手の気持ちを100%尊重するってのはできないものです。

だからこそ、相手を大切にするためには、あえて相手のことを考えない時間をとることも大事だと僕は思っています。矛盾するように聞こえるかもしれないけれど、相手のことを考えない時間を取ることで相手のことを長く大切にすることができるんですよね。

とは言っても、大切な相手が苦しんでいる状況のなかで自分だけが楽しむような行為をすることに罪悪感を持ってしまう方もいるかもしれません。

今日相談してくれた母親もまさにそうでした。
自分にガス抜きが必要なことも分かっていたけれど、同時に「子どもが苦しんでいるのに自分だけがガス抜きのために楽しんで良いのだろうか…。」という悩みも抱えていました。

こういう人にこそ「相手を大切にするために、あえて相手のことを考えない時間をとってほしい」って心から思います。

考えてみてほしいのですが、ホントに自分のことしか考えていない人はそもそもそんなことで悩んだりしないんですよね。その悩みを抱えている時点で「相手の気持ちを自分の気持ちと同じぐらい大切に想っている証拠」だから、そんな人にこそ思いっきり自分のことを優先する時間を取ってほしいなと僕は思います。

そうしたら、結果として相手のことを大切にできると思うんですよね。