リピーター作りが最も重要な理由とは【はじめての集客で知っておくべき考え方②】
おはようございます、ゾノ( @ozonosho )です。
さて、昨日のコラムに続いて今回も「はじめての集客で知っておくべき考え方」をご紹介いたします。全5回にわたって紹介していきますので最後までお付き合いいただけますと幸いです。
第2回目となる今回は『リピーターを作るために知っておくべき考え方』がテーマ!
はじめのコラムで掲載した「集客のサイクル図(※下図)」の②の部分に当たる内容となります。
集客において最も重要だと言われるのがリピーター作りです。
リピーター作りが重要な理由からリピーターを増やすための考え方までしっかり説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
リピーター作りがなぜ重要なのか
先に、当コラム内における「リピーター」の定義をハッキリさせておきます。
- リピーターの定義
- 『3ヵ月以内に再来店してくれるお客さん』
こう定義します。
①3ヵ月以内に再来店したお客さんのグループ
②3ヵ月以内に再来店しなかったお客さんのグループ
この2つのグループを並べて、「2年以内に10回以上利用してくれた人の割合」を調べてみると『①のグループは②のグループの7倍以上も割合が多い』という統計データがあります。
(※参考:「1回きりのお客様を100回客に育てなさい」)
つまり、3ヵ月以内に再来店してくれたリピーターというのはお店にとってメチャメチャ重要なわけです。
また、パレートの法則で示されるとおり『3割のコアなお客さんが売上全体の75%程度を占めるのが平均的な事業内訳』というデータがあります。
(※参考:「お客様はえこひいきしなさい」)
この2つのデータから分かることは、
『大半の事業はリピーターによって売上の大半を支えられている』
という事実です。
尚、サービス内容によって平均来店頻度は異なるので、単価の低い飲食店などではリピーターの定義を「1ヵ月以内に2回利用してくれているお客さん」ぐらいで捉えたほうが良いかもしれません。
いずれにせよ、リピーターがいないと売上の大半が生まれないので、集客においてリピーター作りが最重要課題となるわけです。
商品やサービスが素晴らしいことはリピーター作りの必要条件でしかない
では、リピーターを作るためには一体何をしたら良いのでしょうか?
きっと最初に思い浮かぶのは、
・素晴らしい商品を作る!
・素晴らしいサービスを提供する!
あたりだと思います。
もちろん突き抜けた商品やサービスはリピーター作りの要因になりますが、今の時代、だいたいどこのお店も美味しいしだいたいどこのお店の接客も素晴らしいです。そのため、大半のお店にとって商品やサービスの素晴らしさは大きな差別化にはならず、リピーター作りの必要条件にしかなりません。
皆さんもこれまでを振り返ってみて、
・メッチャ美味しかったけど、そういえばリピートしていないお店
・利用したときは「絶対にまた来たい!」と思ったのにリピートしていないお店
ってありませんか?
一体なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
リピートされない理由。それは、記憶に定着していないため。
たとえばあなたが「カフェに行きたい」と思ったとき、すぐにパッと思い浮かぶお店は2,3店舗だと思います。
とても接客が良かったけれどちょっと遠方のお店や、とてもご飯が美味しかったけれど一度行ったきりのお店などは、思い浮かばなかったはずです。
そしてあなたはきっと、思い浮かんだ2,3店舗の中からそのときの気分に一番近いお店を選ぶことが多いと思います。
つまり、人がサービスを利用するときは「これまで利用したサービスの中からベストなものを選択する」のではなく、「パッと思い浮かんだ候補の中からベストなものを選択する」というパターンが多いということです。
これをお店側から考えたときには、
『リピートしてもらうためにはお店の良し悪し以前にパッと思い浮かぶ候補の中に入らないといけない』
ということになります。
では、パッと思い浮かぶお店とそうじゃないお店の違いは一体どこにあるのでしょうか。
その答えは、『記憶に定着しているかどうか』です。
だいたいの人は一度行ったお店のことなんて結構すぐに忘れちゃうんですね。
たとえば土日にお出かけをして良いカフェに出会えたとしても、月曜になればまた仕事がはじまり頭は別のことでいっぱいになるので、そのカフェのことなんてすぐに頭から消えてしまいます。
そのため、お店側は「サービスを良くする努力」だけではなくて「忘れないでもらうための努力」もする必要があります。
記憶に定着してもらうために知っておくべきこと
ここで、本コラムのはじめのほうに記載した下記データをもう一回見てみましょう。
- リピーターのデータ
- 『3ヵ月以内に再来店したお客さんは、その後何度も利用する割合が高い』
このデータは、「3ヵ月以内に再来店するようなお店は良いお店だからその後も利用し続ける」ということだけではなく、「3ヵ月以内に再来店すると、そのお店のことを忘れにくくなる」ということも表しています。
人間の脳は「3日」「3週間」「3ヵ月」ごとに記憶からどんどん薄れていく「3の法則」と呼ばれるものがあります。3ヵ月以内に思い出さなかった出来事はほぼ完全に思い出すことがなくなります。
そのため、
・可能であれば3日以内に思い出してもらう
・それが無理ならなんとか3週間以内に思い出してもらう
・それも無理なら最悪3カ月以内に思い出してもらう
ということができれば、少なくとも「お店を気に入ってくれたのにリピーターにならない人」を減らすことができるはずです。
そのために取れるアプロ―チは、以下の2つがあります。
- よく見聞きする環境を作る
- 短い期間でもう一度来店してもらう理由を作る
それぞれ簡単に説明します。
- ①よく見聞きする環境を作る
-
お客さんがお店から帰ったあとでもお店の情報が届くようにする。思い出してもらうことが目的なので、営業である必要は無いし、営業では無いほうが効果が上がることも多い。
(例)SNS、LINE@、メルマガ、アプリ、カード(財布を開くたびに思い出す)、など
- ②短い期間でもう一度来店してもらう理由を作る
-
来店したくなる動機や、来店せざるを得ない動機を作ることで、短い期間にもう一度来店してもらえるようにする。
(例)交換日記、期限付クーポン、2回目のほうがお得なシステム、TSUTAYAのビデオ返却的な仕組み、特注&取りに来てもらう仕組み、など
こんな感じです。
商品やサービスを良くする作業とは違うベクトルの取り組みも必要なことが分かると思います。
リピーター作りの重要性や考え方を理解したうえでこういった取り組みまで実施できれば、あなたのお店のリピーター率はきっと向上します。
今回は実店舗をベースにして説明しましたが、実店舗だけでなくwebサービスでも利用できる考え方なので、ぜひご自身のサービスに合わせて活用してみてください。
おわりに
以上、今回はリピーターを作るために知っておくべき考え方を解説いたしました。
明日のコラムでは『ファンを育てるために知っておくべき考え方』を紹介するので、ぜひご覧いただけると嬉しいです。
それでは今日も素敵な一日をお過ごしください(*´`)