必要性を満たすものは1つだけが選ばれる、感情を満たすものは感情の数だけ選ばれる。
こんにちは、ゾノ( @ozonosho )です。
日夜さまざまな商品・サービスに触れていて感じることがあります。
それは『必要性を満たすものは1つだけが選ばれる、感情を満たすものは感情の数だけ選ばれる。』ということです。
よく分からない話だと思うので、例を挙げてみます。
必要性を満たすもの(=そのとき困っていることを解決してくれるもの)
たとえば、ホッチキス。
別にセロハンテープでも良いのですが、ホッチキスやセロハンテープが必要になってコンビニに行くと、コンビニにはそれぞれ1種類しか置いていないことが多いです。
買う側としても機能が欲しいだけなので、「制作者の想い」とか「カッコよさ」とかはあんまり求めてなくて、1種類だけ置いておいてくれれば十分です。
たとえば、検索エンジン。
ほとんどの人にとって検索エンジンは「困っていることを解決するためのツール」なので1種類あれば十分で、複数の検索エンジンを使い分けるなんてことはしないと思います。
コンビニのホッチキスにしても検索エンジンにしても、
・1種類あれば十分
・1度選ばれたものはよほどのことが無い限り選ばれ続ける
・シェア率が高いものに利用者は収束していく(独占禁止法に守られているものは除く)
という性質があるように感じます。
つまり、最終的には『一番便利で一番有名になった唯一のものだけしか勝てない』ってことですね。
感情を満たすもの(=承認欲求を得られるもの、幸せな気持ちになれるもの)
たとえば、時計。
時計はホッチキスとは異なり、必要性ではなく嗜好性を求めて購入する人も多くいます。
嗜好性を求める人は「このフォルムじゃなきゃ満たされない」「このブランドじゃなきゃ満たされない」という感情があるので、時計コーナーに行くと感情の数だけ提示される商品の選択肢があります。
たとえば、悩み相談。
僕は悩み相談サイトを運営しているからよく分かるのですが、悩みを相談するうえでは必ずしも「家から近いカウンセリング所があれば十分」とはならなくて、「この人だったら相談できそう」とか「このサイトだったら相談できそう」とか、共感の数だけ選択肢があるほうが喜ばれます。
実際に、ココナラとかアメブロとかを見ると個人で相談サービスを提供している人って山ほどいます。そして、数は少ないながらもそれぞれのサービスにファンがついています。
つまり、『一人の心に深く刺さるサービスそれぞれが選ばれる』ってことですね。
うまくいかないときには「大衆に合わせる」よりも「一人の心に深く刺さるようにする」ほうがうまくいく
ここまで「必要性を満たすものは1つだけが選ばれる、感情を満たすものは感情の数だけ選ばれる。」という話の例を挙げてみました。
僕が日常でなんとなく感じていたことを書きたかっただけなので「感情を満たすものじゃないと選ばれないから、みんな感情を満たすものを作ろう!」なんてことを言うつもりはありません。
作りたいものなんて人それぞれだし、【そもそもほとんどの人が立ち上げるサービスは必要性よりも感情を満たすサービス】なので、敢えて言及する必要も無いように思います。
なので、もしこの考察?が何かの役に立つとしたら、
感情を満たすサービスを立ち上げてうまくいかずに悩んでいるときは、大衆に合わせる(=必要性を満たすほうに近づける)よりも、一人の心に深く刺さるようにする(=感情を満たす方に近づける)ほうがきっとうまくいくよ
というぐらいでしょうか(*´`)